【株基礎⑳】先物取引(1)先物取引の流れ、差金決済とは?

株基礎

お世話になります。はいさび です。

日々の「日経平均株価(日経225)」の動きは多くの投資家が注目しますよね?

「日経平均先物」と「日経平均株価」は連動する、「日経平均先物」は「日経平均株価」に影響をあたえる…といわれています。

…が、“先物”って( ゚Д゚)?

今回から5回にわたってザックリと「先物取引」の勉強をしていきたいと思います。

今回は「先物取引とはなにか?」ということと「差金決済」について学びます。

★今日のポイント★
①先物取引は、特定の商品(原資産)を、将来の決められた日までに、現時点で取り決められた価格で売買することを約束する取引のこと
②先物取引は「買った価格」と「売った価格」との差額で決済する(差金決済)
③決済方法は、約束の期日の前までに「反対売買」する方法と約束の期日に決められた価格で自動的に決済される(最終決済)方法がある
④先物取引は「買いから」も「売りから」もスタートできる
⑤取引を保証するための「証拠金」(担保)が必要(くわしくは「株基礎㉑」にて)

先物取引とは?

先物取引とは?

株お
株お
先物取引って、よくわからないけどリスクが高いんじゃないの?
株子センセイ
株子センセイ
「先物取引(さきものとりひき)」というとそう思われがちですが、じつはリスクを回避するために考えられた金融商品なんですよ

先物取引は、野菜やコメ、原油など、天候や環境等によって価格が変動するものを一定の値段で売ったり買ったりすることができるため、価格変動の影響を避けるための手段(リスクヘッジ)として利用されます。

株お
株お
「先物取引」というと、金、大豆やトウモロコシ、原油などの取引っていうイメージがあるよ
株子センセイ
株子センセイ
そういったモノをあつかう「商品先物取引」の他にも、株価指数や金利などをあつかう「金融先物取引」というものがあるんですよ

農産物、貴金属や原燃料などをあつかうのが「商品先物」。

日経平均株価やTOPIXなどの株価指数や金利(10年物国債など)をあつかうのが「金融先物」です。

両者とも、あつかうモノは違いますが、取引の流れはほぼ同じです。

株お
株お
2種類あるんだね。でも、どちらにしても先物取引って怖そう…。
一体どんな取引なの?

「先物取引」とは、特定の商品(原資産)を、将来の決められた日までに、現時点で取り決められた価格で売買することを約束する取引です。

(先物取引は、英語では“Futures(フューチャーズ)”=“未来”という意味です)。

株お
株お
先のモノを日にちと値段を約束して取引する…って、予約みたいだね。
ところで、この原資産(げんしさん)って?
株子センセイ
株子センセイ
「原資産」とは、モノや指数など取引の対象となる資産のことです。
先物取引は、「原資産」の価値が決められた期日までにどう動くのか(その価値がどうなるか)?を予想して売買をおこなう取引なんですよ

先物取引は、「デリバティブ」(金融派生商品)と呼ばれるもののひとつです。

(株式、債券、金、原油など、現物市場と連動して価格が変動する商品を対象にした取引。“現物取引から派生した取引”という意味です)。

株お
株お
えっ?すでによくわからないよぉ…。
くわしく教えて!

差金決済とは?

株子センセイ
株子センセイ
通常の取引では、“今ここにあるモノ”を“今の価格”で売買しますよね?
先物取引では、“将来売買するモノ”の価格を“今の時点で決めて”、決められた期日までに売買することを約束します

その場でお金を出してモノと交換をするのが現物取引です。

先物取引は、今の時点で、将来売買するモノの価格を決めて、決められた期間内に売買すると約束(契約)します。

株お
株お
株の現物取引の場合、株を一度買ったら(その企業が存続している限り)ずっと持っていることができるけれど、先物取引は約束の期日までに必ず取引を終了させなければいけないんだね

「買い」から取引をスタートしている場合、その期日までにはモノを買わなければならず、

「売り」から取引をスタートしている場合、その期日までにはモノを売らなければなりません。

(先物取引は「売り」からもスタートできます。あとでくわしく説明しますね)。

株子センセイ
株子センセイ
今の時点でお金とモノを交換するわけではありません。
だからこそ、実際にモノを受け渡す期日を決めているんですよ。
お金とモノの交換をするのは、その期日までに売買したときです
株お
株お
ちょ、ちょっと待って!お金とモノを交換するっていうけど、原油とか大豆とかいらないよ。それに、株価指数にはカタチがないけどそれもモノ(原資産)なんだよね…?
株子センセイ
株子センセイ
じつは、(モノと交換する権利は持っていますが)実際にモノと交換することはほぼないんですよ。
先物取引では「買った価格」と「売った価格」との差額で決済します

このように、差額のみ(利益や損失のみ)の受け渡しをする決済方法を「差金決済(さきんけっさい)」といいます。

先物取引の流れ

株お
株お
現物取引は売買のたびに株券や代金を受け渡しするけれど、先物取引は差額のみで、実際にモノの受け渡しをしなくてもいいんだね!
株子センセイ
株子センセイ
商品先物も金融先物も差金決済ですし、取引の流れもほぼ同じです。
取引の流れをわかりやすく説明するためにモノにたとえますね。
たとえば、「金1kgを6ヶ月後の〇日までに1gあたり4,500円で買います」と約束したとしたら…
株お
株お
約束した6ヶ月後の〇日までに、約束どおり金1kgを1gあたり4,500円で買って、それを売る。
その買ってから売って出た“差額”が利益(または損失)になるっていうことだね

この場合、売買するときに金が1gあたり5,000円に値上がっていても、取り決めておいた1gあたり4,500円(1kg450万円)で安く買えます。

そして、それを1gあたり5,000円(1kg500万円)で売れば差額の50万円が利益になる…ということです。

(また、その逆で、売買するときに値下がっていたら損失になります)。

株子センセイ
株子センセイ
このように、「買ったら売る」または「売ったら買う」というやり方を「反対売買(はんたいばいばい)」といいます

約束の期日の前までに「反対売買」(「買った場合は売る(転売)」、「売った場合は買う(買戻し)」)することによって、手仕舞いします(先物契約を解消します)。

株お
株お
約束の期日までに、どんな価格になっていたとしても約束した価格で反対売買(決済)する…っていうことだね

それから、もうひとつの決済方法として「最終決済(さいしゅうけっさい)」というものがあります。

株子センセイ
株子センセイ
約束の期日(当日)に決められた価格で自動的に決済される…というものなのですが、くわしくは「株基礎㉔」にて説明しますね

売りからもスタートできる

株お
株お
…それにしても、将来的に価格が上がるとは限らないんだから、先物取引で利益を出すのって難しいんじゃない?
株子センセイ
株子センセイ
じつは、先物取引は売りからスタートすることもできるんですよ
株お
株お
えっ?でも、まだなにも買っていないから売るものなんてないよ?
株子センセイ
株子センセイ
“モノを買ってから、それを売る”のは“現物の売り”。
先物取引は“差額”で決済をおこなうので「買いから」も「売りから」もスタートできます

「買い」からスタートした場合は、「売り(返済)」をすれば決済完了

「売り」からスタートした場合は、「買い(返済)」をすれば決済完了となります。

株お
株お
値上がりしそう!と予想したら「安く買って、高く売る」
逆に、値下がりしそう!と予想したら「高く売って、安く買い戻す」
…っていうことができるんだね
株子センセイ
株子センセイ
買い建て(買いからスタート)を「ロング」、売り建て(売りからスタート)を「ショート」といいます

先物取引の場合、信用取引と違って、通常の取引手数料以外に、貸株料や金利、逆日歩(ぎゃくひぶ)などのコストがかからないので、「買い」と「売り」のどちらから取引をスタートしても有利不利がありません。

株お
株お
先物取引って、「買い」からでも「売り」からでもOKなんだね!
…でも、売買をしても、その売買代金やモノの受け渡しは発生しないっていうけれど、お金やモノがないのに取引の約束は守られるのかな?
株子センセイ
株子センセイ
先物取引は、「証拠金(しょうこきん)」という担保を預け入れることで取引ができるんですよ。
…それについてはつぎの「株基礎㉑」で説明しますね^^

まとめ

  • 先物取引は、特定の商品(原資産)を、将来の決められた日までに、現時点で取り決められた価格で売買することを約束する取引のこと
  • モノや指数といったさまざまな商品(取引の対象となる資産)のことを原資産という
  • 先物取引は「買った価格」と「売った価格」との差額で決済する(差金決済)
  • 先物取引は、約束の期日の前までに「反対売買」(「買った場合は売る(転売)」、「売った場合は買う(買戻し)」)することによって、手仕舞いしなければならない
  • また、約束の期日までに決済しなかった場合は、決められた価格で自動的に決済される(最終決済)
  • 先物取引は「買いから」も「売りから」もスタートできる
  • 「買い(ロング)」からスタートした場合は、「売り(返済)」をすれば決済完了。「売り(ショート)」からスタートした場合は、「買い(返済)」をすれば決済完了。
  • 先物取引をするためには、取引を保証するための「証拠金」(担保)が必要
株子センセイ
株子センセイ
“先物”第1回目、お疲れさまでした♪
つぎの「株基礎㉑」では、先物取引の「口座開設」や「証拠金」について学びますよ^^
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【株基礎㉑】先物取引(2)口座開設、証拠金、追証とは?
「株式投資をはじめてみたい!」初心者さんにもわかりやすい株投資の基礎です。今回は「先物取引」(口座開設、証拠金、追証)について。