【株基礎㉕】オプション取引(1)コール、プットとは?

株基礎

お世話になります。はいさび です。

「先物取引」と似ているけれど別物である「オプション取引」というものがあります。

オプション取引はとても複雑…とのこと。
でも、先物取引とともに基本だけでも知ることで少しでも投資に役立つのではないか?と思います。

(「先物取引」については、よろしければ「株基礎⑳~㉔」を参照してくださいね。
また、先物・オプション取引専用の口座開設や確定申告については「株基礎㉗」にて説明します^^)。

今回と次回は、「オプション取引」ならではのことについて勉強していきたいと思います。

今回は「オプション取引とはなにか?」について学びます。

★今日のポイント★
①オプション取引は、特定の商品(原資産)を、将来の決められた日(期日)に、現時点で取り決めた価格(権利行使価格)で「買う(売る)権利」を売買する取引
②「買う権利」を「コール・オプション(コール)」、「売る権利」を「プット・オプション(プット)」という
③オプションの種類は「コールの買い」「コールの売り」と「プットの買い」「プットの売り」の4種類がある
④オプションを買う場合、「買い手」は「売り手」に「プレミアム」を支払い、「原資産を権利行使価格で買う(売る)権利」を買う(証拠金は不要)
⑤「売り手」は、さいしょに「プレミアム」を受けとるかわりに、買い手の意思に従う(権利行使に応じる)義務を負うことになる(証拠金が必要)

オプション取引とは?

オプション取引の取引時間

株子センセイ
株子センセイ
「オプション取引」の取引時間は「先物取引」とは少しだけ異なるんですよ

「日経225オプション」の取引時間は、
日中立会 9:00~15:15
ナイト・セッション 16:30~翌朝5:30
(プレ・オープニング 8:00~9:00/16:15~16:30)
(プレ・クロージング 15:10~15:15/翌朝5:25~翌朝5:30)です。

オプション取引とは?

株お
株お
よく「先物・オプション取引」っていうよね?
「オプション取引」って、先物取引と同じくデリバティブ(金融派生商品)の一種なんでしょ?

「先物取引」と「オプション取引」はよく似ていますが別物です。
オプションとは「権利」という意味です。

株子センセイ
株子センセイ
オプション取引は、上昇相場でも下降相場でも相場が横横で動かないときでも利益を出す手段があるというメリットがあるんですよ

「オプション取引」とは、特定の商品(原資産)を、将来の決められた日(期日)に、現時点で取り決めた価格(権利行使価格)で「買う(売る)権利」を売買する取引です。

(原資産には、株価指数、国債、商品先物などがありますが、国内でもっとも取引量が多いのが大証(大阪証券取引所)で取引されている「日経225オプション」です)。

株お
株お
「先物取引」は、特定の商品(原資産)を、将来の決められた日(期日)に、現時点で取り決めた価格(権利行使価格)で「売買する」取引だよね。
先物取引は売買の契約だけど、オプション取引は売買の権利を取引するんだね!

期日前までいつでも権利を行使できるものを「アメリカン・タイプ」、期日のみに権利を行使できるものを「ヨーロピアン・タイプ」といいます(アメリカン・タイプのプレミアムはヨーロピアン・タイプのプレミアムよりも割高になります)。

「日経225オプション」などの指数オプションではヨーロピアン・タイプ(先物オプションではアメリカン・タイプ)が採用されています。

株子センセイ
株子センセイ
証券会社によって取り扱っているオプションの種類が異なる場合があるので、事前に確認しましょうね!
株お
株お
了解!重要なことだからしっかりチェックしておくよ。
先物取引もオプション取引も満期日にはSQ値によって決済されるんだね
株子センセイ
株子センセイ
先物取引の限月は3ヶ月に1度ですが、オプション取引は毎月限月が設定されています((原則として)毎月第2金曜日がSQ日(決済日)です)
株お
株お
「日経225オプション」はヨーロピアン・タイプだから、権利行使できるのはSQ日だけなんだね

「日経225オプション」の場合、権利行使ができるのはSQ日だけですが、満期日(SQ日)の前までは自由に持っているオプションを反対売買によって決済(転売)することもできます。

オプション取引の決済方法は2つあります。

「満期日が来る前に「プレミアム」(オプション価格)を反対売買によって決済する方法」と「満期日に権利行使または権利放棄する方法(売り手は権利割当または権利消滅)」です(満期日になると有利な方法が自動的に選択されます)。

株子センセイ
株子センセイ
それから、「買う権利」を「コール・オプション(コール)」、「売る権利」を「プット・オプション(プット)」というんですよ

オプションの種類は、「コールの買い」「コールの売り」と「プットの買い」「プットの売り」の4種類があります。

株お
株お
「コール(買う権利)」と「プット(売る権利)」、それぞれのオプションに売り手と買い手がいるから4種類あるんだね

オプション取引は「権利を売買する」取引なので、オプションの「買い手」は、コールでもプットでも権利を「行使」するか「放棄」するかを自由に選択できます

権利を「行使」するとは、権利を実際に用いる(買う・売る)ということ。

また、権利を「放棄」するとは、権利を捨てて行使しない(買わない・売らない)ということです。

オプションの買い手

株子センセイ
株子センセイ
オプションを買う場合、「買い手」には証拠金は必要ないんですよ。
そのかわりに買い手」は「売り手」に「プレミアム」を支払い、「原資産を権利行使価格で買う(売る)権利」を買います

「プレミアム」とは、権利を保有するために支払う手数料(オプション自体の価値)のことです(オプション料ともいいます)。

(「プレミアム」は、原資産の価格や値動きの大きさ、満期までの期間などの変化によって変動します(つぎの「株基礎㉖」にてくわしく説明しますね))。

株お
株お
「コールの買い」は「プレミアム」を支払って「原資産を権利行使価格で買う権利」を買うこと。
「プットの買い」は「プレミアム」を支払って「原資産を権利行使価格で売る権利」を買うこと…だね

オプションの「買い手」は、相場が自分の予想した通りに動けば、権利を行使して利益を得られます

コールの買い手が見込める利益は(理論上)無限大となり、プットの買い手が見込める利益は(理論上)原資産の価値がゼロになるまで増大します。

株子センセイ
株子センセイ
「先物の買い」も「オプションの買い」も相場が自分の予想した通りに動いたら、ほぼ同じくらいの利益が出ます。
(オプションはプレミアムで支払った分の利益が少なくなります)
株お
株お
先物取引もオプション取引もレバレッジ効果があるんだね!
…でも、先物取引みたいに損失も大きくなるんでしょ?
株子センセイ
株子センセイ
オプション取引では「買い手」は権利を「放棄」すると、損失はさいしょに支払った「プレミアム」分だけで済むんですよ

相場が予想とは反対に動いたら、権利を放棄して損失を回避することができます

「先物の買い」とは違い「オプションの買い」は、権利を放棄することで(損失がどれだけ出たとしても)損失は「プレミアム」だけに限定されるため、「買い手」には証拠金が発生しません(当然、追証も発生しません)。

株お
株お
オプションの権利を使うメリットがある(利益が出た)ときは「行使」して利益を得られる!メリットがない(損失が出た)ときは「放棄」!
「買い手」は損失を「プレミアム」だけに限定しながら、予想通りの相場展開になれば無限の利益を狙えるなんて、いいことばかりじゃない?
株子センセイ
株子センセイ
「買い手」にはそんなメリットがあるので、「売り手」に手数料を支払うんですよ

たとえば、「10,000円で買える権利」を「プレミアム500円」で買った場合、

原資産の価格が15,000円になった場合、権利を行使をし(「プレミアム500円」を差し引いた)4,500円の利益を得ることができます。

逆に、原資産の価格が7,000円になったら、買い手は権利を放棄できます(買い手の損失はプレミアムの500円のみです)。

株お
株お
オプション取引って、保険会社に保険料を支払って、いざというときに保険料を受けとる権利を契約しておく…っていうイメージだね

オプション取引は、(オプション同士の組み合わせやオプションと他の株式投資などと組み合わせることで)将来の相場の変動(値上がり・値下がり)のリスクに備えるために入っておく保険(ヘッジ)として使えるだけでなく、より大きなレバレッジをきかせることもできます。

オプションの売り手

株お
株お
「コールの売り」は「プレミアム」を受けとって「原資産を権利行使価格で買う権利」を売ること。
「プットの売り」は「プレミアム」を受けとって「原資産を権利行使価格で売る権利」を売ること…だね。
…ところで、「売り手」は「行使」と「放棄」を自由に選べないの?
株子センセイ
株子センセイ
「売り手」は、さいしょに「プレミアム」を受けとるかわりに、買い手の意思に従う(権利行使に応じる)義務を負うことになるんですよ

(ただし、買い手が権利を放棄したり、満期日がきて権利が消滅した場合、(または「売り手」が自分が売ったオプションを期日前に買い戻した場合は)、権利行使に対する義務はなくなります)。

株お
株お
あっ、そうかぁ。さっきの保険の例でいうと、売り手は買い手から保険料を受けとっているんだから、買い手が権利行使するとき(買い手のいざというとき)には保険金を支払わなければならないもんね
株子センセイ
株子センセイ
そう。ですから、「売り手」の利益は「プレミアム」が上限ですが、損失は大きくなる可能性があるんです

「売り手」の利益はプレミアムに限定されますが、コールの売り手の損失は(理論上)無限大となり、プットの売り手の損失は(理論上)原資産の価値がゼロになるまで増大します。

株お
株お
「買い手」の損失は限定的なのに、「売り手」の損失はそんなに大きくなる可能性があるの!?
株子センセイ
株子センセイ
そのため、「売り手」には証拠金が必要になります

売り手は買い手から受けとった「プレミアム」を証拠金にあてたり、運用資金として利用することができます。

株お
株お
う~ん…「買い手」に比べて「売り手」って、リスクが大きいのに利益が「プレミアム」に限定されているなんて損じゃない?メリットがないような気がするけど?
株子センセイ
株子センセイ
そう思えるかもしれませんが、じつはそうともいいきれないんです

「売り手」は、相場が横横で原資産の価格がほとんど動かないときや相場が予想とは反対に動いたときでも損失がプレミアム分より少なければ、利益を出すことができます。

また、オプションの80%は権利行使されないまま期日を迎えるといわれています(「買い手」はほとんどの場合「損」をしているということ)。

株お
株お
「買い手」が権利行使しなければ(放棄すれば)「プレミアム」は「売り手」の利益になるもんね。
でも、「買い手」が権利行使して大きな利益を得た場合は、「売り手」は一気に大きな損失を被ることになるんだね
株子センセイ
株子センセイ
いかに状況を見極めて取引するかが重要ですね

たとえば、「10,000円で買える権利」を「プレミアム500円」で売った場合、

原資産の価格が7,000円になって「買い手」が権利を放棄したら、売り手はプレミアムの500円が利益となります。

逆に、原資産の価格が15,000円になった場合、「買い手」が権利を行使したら、(「プレミアム500円」を差し引いた)4,500円の損失となります。

株子センセイ
株子センセイ
…では、長くなってきたので今回はここまでにして、ひとまずまとめましょう

まとめ

  • オプション取引は、特定の商品(原資産)を、将来の決められた日(期日)に、現時点で取り決めた価格(権利行使価格)で「買う(売る)権利」を売買する取引
  • 「買う権利」を「コール・オプション(コール)」、「売る権利」を「プット・オプション(プット)」という
  • オプションの種類は「コールの買い」「コールの売り」と「プットの買い」「プットの売り」の4種類がある
  • オプション取引は「権利を売買する」取引なので、オプションの「買い手」は、コールでもプットでも権利を「行使」するか「放棄」するかを自由に選択できる
  • オプションを買う場合、「買い手」は「売り手」に「プレミアム」を支払い、「原資産を権利行使価格で買う(売る)権利」を買う(証拠金は不要)
  • プレミアム(オプション料)は、権利を保有するために支払う手数料(オプション自体の価値)のこと
  • コールの買い手が見込める利益は(理論上)無限大となり、プットの買い手が見込める利益は(理論上)原資産の価値がゼロになるまで増大する
  • 先物取引もオプション取引もレバレッジ効果がある
  • オプション取引では「買い手」は権利を「放棄」すると、損失はさいしょに支払った「プレミアム」分だけで済む(相場が予想とは反対に動いたら、権利を放棄して損失を回避することができる)
  • 「売り手」は、さいしょに「プレミアム」を受けとるかわりに、買い手の意思に従う(権利行使に応じる)義務を負うことになる(証拠金が必要)
  • 「売り手」の利益は「プレミアム」が上限だが、損失は大きくなる可能性がある
  • 「買い手」が権利行使しなければ(放棄すれば)「プレミアム」は「売り手」の利益になるが、「買い手」が権利行使して大きな利益を得た場合は「売り手」は一気に大きな損失を被ることになる
株子センセイ
株子センセイ
ここまでお疲れさまでした♪
つぎの「株基礎㉖」では、「プレミアム」についてもう少しくわしく学びますよ^^
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【株基礎㉖】オプション取引(2)プレミアムとは?
「株式投資をはじめてみたい!」初心者さんにもわかりやすい株投資の基礎です。今回は「オプション取引」(プレミアム)について。