お世話になります。はいさび です。
「信用取引」には2種類あるとのこと。
今回は「制度信用取引」と「一般信用取引」について学びます。
①制度信用取引は、取引可能な銘柄、借入れた現金や株式を返済する期限などが取引所の規則によって決定されている信用取引(返済期限は新規建てをおこなった日から6ヶ月以内)
②制度信用銘柄には、買建も売建も両方できる「貸借銘柄」と買建のみできる「信用銘柄」の2種類がある
③一般信用取引は、決済の期限や金利、品貸料の金額などを投資家と証券会社とのあいだで自由に決定できる信用取引(返済期限は原則として無期限)
④一般信用取引ではほぼすべての上場銘柄の買建ができる(売建できる証券会社はごく一部に限られている)
信用取引の種類
信用取引とは…




制度信用取引とは?

制度信用取引は証券取引所によってルールが決められています(制度信用取引のルールは原則としてすべての証券会社に一律に適用されます)。
取引所が指定する制度信用銘柄には、買建も売建も両方できる「貸借銘柄」と買建のみできる「信用銘柄」の2種類があります。


信用取引は、証券会社が投資家に資金や株を貸しつけることで成り立っていますが、証券会社も資金や持ち株に限度があるため、足りない分は証券金融会社(日証金)から借りてまかなっています。
(証券会社と証券金融会社との貸し借りのことを「貸借取引」といいます)。



貸借銘柄か?信用銘柄か?については、JPX(日本取引所グループ)のホームページや証券会社の信用取引画面などで調べられます。

制度信用取引はその返済期限も決められているんですよ
制度信用取引の返済期限は、新規建てをおこなった日から6ヶ月以内(6ヶ月目の応当日まで)です。

…一般信用取引はどういう取引なの?
一般信用取引とは?

一般信用取引は各証券会社がルールを決めています(ルールの内容は証券会社ごとに異なることがあります)。



一般信用取引では、ほぼすべての上場銘柄の買建ができます。
しかし、売建できる証券会社はごく一部に限られています。
(松井証券のプレミアム空売り、SBI証券のHYPER空売りなどの「一日信用取引」が有名です。貸株料が無料または安く、その日のうちに返済しなければなりません(翌日に持ち越すと高額な金利がかかります))。
また、一般信用取引では、IPO銘柄(新規上場銘柄)も上場初日から取引できます(制度信用取引の対象銘柄になるまでは時間がかかります)。


が、証券会社によっては、短期や1日など期限があるものもあるんですよ
(ただし、「一般信用取引」の場合も、上場廃止や合併・株式併合、株式分割などが発生した場合などには返済期限が設定されることがあります。)

制度信用取引よりもよさそうだよね?しかも“一般”っていうくらいだから、こっちのほうがポピュラーなんでしょ?

それから、一般信用取引は制度信用取引に比べて金利が高いため、長期で保有しつづけると金利がかさんでしまうので注意しましょうね
また、一般信用取引では逆日歩が発生しないため、(現物取引と信用取引を組み合わせる)クロス取引をする際に逆日歩(ぎゃくひぶ)の心配がありません。
(「逆日歩」とは、売り方が買い方に対して支払う費用のことです(逆日歩については「株基礎㉝」にて説明しますね))。

制度信用取引と一般信用取引の使い分け


たとえば、長期でポジションを保有するのであれば金利の安い制度信用取引を、また、制度信用取引では「売り」ができない銘柄を空売りしたいときや逆日歩を気にせずクロス取引をしたいときは一般信用取引を利用するなど。

まとめ
- 信用取引には「制度信用取引」と「一般信用取引」の2種類がある(基本的な取引のしくみは同じだが、取引できる銘柄や返済期限などが違う)
- 制度信用取引は、取引可能な銘柄、借入れた現金や株式を返済する期限などが取引所の規則によって決定されている信用取引
- 制度信用銘柄には、買建も売建も両方できる「貸借銘柄」と買建のみできる「信用銘柄」の2種類がある
- 制度信用取引の返済期限は、新規建てをおこなった日から6ヶ月以内(6ヶ月目の応当日まで)
- 一般信用取引は、決済の期限や金利、品貸料の金額などを投資家と証券会社とのあいだで自由に決定できる信用取引
- 一般信用取引では、ほぼすべての上場銘柄の買建ができる(売建できる証券会社はごく一部に限られている)
- 一般信用取引の返済期限は原則として無期限(証券会社によって短期や1日など期限があるものもある)
- 一般信用取引は制度信用取引に比べて金利が高い(逆日歩は発生しない)

つぎの「株基礎㉛」では「信用の返済(決済)方法」について学びますよ^^
よろしければ↓こちらへどうぞ
