【株基礎㉛】信用取引(4)返済方法(反対売買、現引・現渡)

株基礎

お世話になります。はいさび です。

今回は、信用取引の返済方法「反対売買」と「現引・現渡」についてです。

★今日のポイント★
①反対売買は「買ったら→売る(転売)」または「売ったら→買い戻す」ということ
②現引は、株式を売却せず、自分の手元にある現金で株式を引きとること(品受け)
③現渡は、保有している株式(同銘柄・同株数)を差し入れて決済すること(品渡し)
④「信用買い」の場合は「反対売買による返済」か「現引による決済」のどちらかで返済する
⑤「信用売り」の場合は「反対売買による返済」か「現渡による決済」のどちらかで返済する

信用取引の返済方法

信用取引は、証券会社に担保(現金や株式)を預け、証券会社からお金を借りて株を買ったり(信用買い)、株を借りてその株を売ったり(信用売り)する取引です。

株子センセイ
株子センセイ
信用取引には、制度信用取引と一般信用取引の2種類がありますよ
株お
株お
この2つは基本的な取引のしくみは同じだけど、取引できる銘柄や返済期限などが違うんだよね!

制度信用取引は、取引可能な銘柄、借入れた現金や株式を返済する期限などが取引所の規則によって決定されている信用取引です(返済期限は新規建てをおこなった日から6ヶ月以内)。

一般信用取引は、決済の期限や金利、品貸料の金額などを投資家と証券会社とのあいだで自由に決定できる信用取引です(返済期限は原則として無期限)。

株お
株お
ところで、信用取引で借りたお金や株って、どうやって証券会社に返せばいいの?
株子センセイ
株子センセイ
信用取引の返済(決済)方法には「反対売買による返済」と「現物株を介した返済」の2種類があるんですよ!

信用取引の返済方法には「差金決済(反対売買)」と「現金または株式を証券会社と直接受払いする実物決済(現引・現渡)」の2つの方法があります通常、反対売買による返済がおこなわれます)。

差金決済(反対売買)とは?

「差金決済」とは、現物の受け渡しをおこなわずに、反対売買による「売り」と「買い」の差額の授受によって返済する方法です。

(現物とは、実際に受渡しすることができる株式などの有価証券のことです)。

株子センセイ
株子センセイ
反対売買は「買ったら→売る(転売)」または「売ったら→買い戻す」ということ。
反対売買(返済売り・返済買いともいいます)により、一連の取引が終了します(返済し、取引が終わることを手仕舞い(てじまい)といいます)

買建(信用買い)の場合、売却金額-買建金額=損益
売建(信用売り)の場合、売建金額-買い戻し金額=損益 となります。

株お
株お
反対売買をおこなって出た差額が損益になるんだね

実物決済(現引・現渡)とは?

また、「実物決済」には、(買建の場合)買建した株式を現物で引き取る「現引」、(売建の場合)建株と同種同量の株式を証券会社に渡す「現渡」という方法があります。

株子センセイ
株子センセイ
現引も現渡も取引手数料はかからないんですよ
株お
株お
現引(げんびき)と現渡(げんわたし)…?

「現引」とは、自分の手元にある現金で株式を引き取ることです(品受けともいいます)。

株子センセイ
株子センセイ
買建した株式を売却せずに、自己資金の中から借りていた現金を返済することで、預けていた担保と買い建した株を「(返済期限のない)現物」として引きとります

買建の場合、(買建値×建株数)+諸経費を支払うことで現引できます(新規買建時の委託手数料のみ現引時に徴収されます)。

株お
株お
現引って、どういうときにするの?
株子センセイ
株子センセイ
たとえば、制度信用取引だと返済期限(6ヶ月以内)がありますが、(その間に思うように株価が上がらなかったなどで)もっと長くその株を保有していたい場合などに利用します

他にも、今は手元にお金がないけれど、後日お金が手に入る予定がある場合で、今どうしても欲しい銘柄があるとき、信用買いをしておき、予定していたお金が入ったら現引するという方法もあります(いずれ現物で買う株を信用で買っておく)。

また、取引手数料を節約する裏技として「信用取引で株を購入して、すぐに現引する」という方法もあります(信用取引は現物取引よりも手数料が安いため(現引は無料)。しかし、信用取引には日割りで金利がかかるので、信用と現物のどちらで買うのがお得か?手数料を比較してから取引しましょう)。

株お
株お
それじゃあ、現渡は?

「現渡」とは、保有している株式(同銘柄・同株数)を差し入れて決済することです(品渡しともいいます)。

株子センセイ
株子センセイ
建玉と同じ銘柄の現物株を保有している場合、売建した株式は決済せずに、保有株の中から借りていた株を返済することで、預けていた担保と売建金額を受けとります

売建の場合、(売建値×建株数)から諸経費を差引いた現金を受けとることで現渡できます(新規売建時の委託手数料のみ現渡時に徴収されます)。

株お
株お
現渡はどういうときにするの?
株子センセイ
株子センセイ
たとえば、クロス取引(つなぎ売り)する場合に利用されますよ
株お
株お
クロス取引で株主優待をお得にゲットできるんだよね!
株子センセイ
株子センセイ
では、ここまでのことをザッとひとことでまとめると…

「信用買い」の場合は「反対売買による返済」か「現引による決済」のどちらかで返済する。

「信用売り」の場合は「反対売買による返済」か「現渡による決済」のどちらかで返済する。

株お
株お
通常は反対売買によって返済(決済)することが多いけれど、状況によって現引や現渡を利用するんだね

まとめ

  • 信用取引の返済方法には「差金決済(反対売買)」と「現金または株式を証券会社と直接受払いする実物決済(現引・現渡)」の2つの方法がある(通常、反対売買による返済がおこなわれる)
  • 差金決済は、現物の受け渡しをおこなわずに、反対売買による「売り」と「買い」の差額の授受によって返済する方法
  • 反対売買は「買ったら→売る(転売)」または「売ったら→買い戻す」ということ
  • 実物決済は、(買建の場合)買建した株式を現物で引き取る「現引」、(売建の場合)建株と同種同量の株式を証券会社に渡す「現渡」という方法
  • 現引は、株式を売却せず、自分の手元にある現金で株式を引きとること(品受けともいう)
  • 現渡は、保有している株式(同銘柄・同株数)を差し入れて決済すること(品渡しともいう)
  • 「信用買い」の場合は「反対売買による返済」か「現引による決済」のどちらかで返済する
  • 「信用売り」の場合は「反対売買による返済」か「現渡による決済」のどちらかで返済する
株子センセイ
株子センセイ
お疲れさまでした♪
つぎの「株基礎㉜」では「空売り」について学びますよ^^
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