お世話になります。はいさび です。
株式相場に伝わる格言は、先人たちの経験と知恵からなるもの。
もちろん、必ずしもその通りになるとは言い切れませんが、現代の相場においても大いに参考になるのではないでしょうか?
前々回と前回に引き続き、今回も「相場格言」についてです。



今回は、相場格言10選の第3弾だよ!
逆日歩に売りなし、逆日歩に買いなし
『逆日歩に売りなし、逆日歩に買いなし(ぎゃくひぶにうりなし、ぎゃくひぶにかいなし)』

信用取引の売り残が買い残を大きく上回って株不足になると“逆日歩”(売り方が買い方に支払う手数料)が発生するんだよね

そう。逆日歩は、買い方にとっては(手数料が入るので)有利です。さらに、逆日歩を払わなければならない売り方が買い戻しに入るために踏み上げ相場となりやすいため、「逆日歩に売りなし」といわれています

…それはわかるけど、どうして「逆日歩に買いなし」っていう格言もあるの!?真逆だよね?

それは、「相場はそう簡単にはいかず、株不足がいったん解消されると反転して急落することがあるので下手に手を出さない方がよい」…ということ。
逆日歩狙いの買いを戒めるために「逆日歩に買いなし」といっているんですよ
買いにくい相場は高い
『買いにくい相場は高い(かいにくいそうばはたかい)』

“株価が高い!”という理由だけで投資対象から外してしまっていませんか!?

ギクッ!!
“株価が高い銘柄”というのは、それなりの理由(先行きの業績の伸び・人気・増配予想など)が加わっての株価水準とみなければなりません。

この格言では、「なぜ株価が高いのか?その理由を考えずにただ単に高いというだけで敬遠していては、せっかくの相場にも乗れない」…といっています

逆に、“株価が安い!”っていうだけで買ってもいけないね。
「買いやすい相場は安い」けれど、なぜ株価が安いのか?ちゃんと考えないとね
これと同じような意味の格言に、『割り高に売りなし、割安に買いなし(わりだかにうりなし、わりやすにかいなし)』というものがあります。
(株価が高い銘柄には高いなりの理由があるから買われているので、単に割高だからと安易に売ってはいけない。
逆に、安い銘柄には安いなりの理由があるので、単に割安だからと安易に買ってはいけない…という意味)。
高値覚え 安値覚え
『高値覚え 安値覚え(たかねおぼえ やすねおぼえ)』

「以前に経験した株価を忘れられず、いつまでも昔の相場状況に浸っていては相場の転換期についていけなくなる」…ということです

相場が下げに転じたのに「以前はもっと高かったんだ」って思って、「そのうちに前の高値に戻るだろう」って希望的観測を持っているとなかなか売れないんだよね…。

「あのときいくらだったから…」と以前の株価にとらわれ過ぎないで、そのときの状況をしっかりと把握し、転換期を見逃さないようにしたいものですね
二度に買うべし 二度に売るべし
『二度に買うべし 二度に売るべし(にどにかうべし にどにうるべし)』
相場の動きは、自分の思惑どおりに動くとは限りませんし、自分の判断が正しかったかどうか?は結果を見なければわかりません。

この格言では、「一度で強気に売買して失敗しないためにも、石橋を叩いて渡るように慎重に行動すべき。自分の判断の正否を確かめながら徐々に売買したほうがいい」…といっています

そうだね。一気に全力で売買すると危険かもしれないね。
買ってみたくなったら、まず少しだけ買ってみて、相場が上がらなければ様子見で待つ、そして、上がると確信が持てたら本格始動しても十分に間に合うよね(売りはその逆)
また、この格言では同時に、一度の買いで得た自信と確信が次の買いを力強く支え、思い切った行動がとれる基盤となる…ともいっています。
行き過ぎもまた相場
『行き過ぎもまた相場(いきすぎもまたそうば)』

勢いがあるものは、急ブレーキをかけてもすぐには止まれないですよね?
相場も同じこと。「勢いがついている相場は、結局、行きつくところまで行かなければおさまりがつかない。それも相場のうちである」…ということです

行き過ぎた分、その後の反動(値動き)も予想を上回って大きなものになるから気をつけないと!
漁師は潮をみる
『漁師は潮をみる(りょうしはしおをみる)』

漁師は漁場を探すときに、気象や潮の流れなどの微妙な変化を読みとって出漁の機会をつかむもの。
株式投資も同じで、「相場の流れを見てうまく波に乗らなければならない」…ということです

潮時(投資する時期)を間違えたら大変だもんね!
麦わら帽子は冬に買え
『麦わら帽子は冬に買え(むぎわらぼうしはふゆにかえ)』

麦わら帽子は夏場は欲しいと思いますが、冬場に欲しいと思う人はあまりいませんよね?
でも、冬場に買い占めておけば夏場に需要が高まって価値が高騰するかもしれません

そうか!他人が欲しくない時に買って、他人が欲しいと思った時に売る…ってことだね。
相場でいうと、まだ誰も手をつけていない優良株(これから株価が上がるであろう株)を安い時期に大量に買い占めておいて、価値が上がったときに売れば儲かるよね!?

そう。つまり「人が注目する前に買えば儲かる」…ということなんです
天井三日、底百日(三年)
『天井三日、底百日(三年)(てんじょうみっか、そこひゃくにち(さんねん))』

株価が右肩上がりになっていたとしても、「株価が高値にある期間は短く、底値にある期間のほうが長い」…ということです
株価のオーソドックスな動きは、(なだらかな山の稜線を描くように)ゆっくり上昇していき、急勾配を登りつめ三角形の頂点をつけ、そこから急坂を一気に下り、再び次の上昇をはじめるまで長い期間にわたって横ばいを続ける…といったものです。

株価が高値圏にあるのはわずかな期間…はかないね

短期売買において株価が急騰したときは、このわずかな期間が勝負時ですね
相場師は孤独を愛す
『相場師は孤独を愛す(そうばしはこどくをあいす)』

まさか、相場師は一人でいるのが好き…っていうことじゃないよね?

この格言では、「うまい投資家は人に意見を求めたり、人の話に左右されたりせず、すべて自分の判断・自分の責任で行動(売買)するもの。また、人と同じことをしていては大きく儲けることはできない」…ということをいっているんですよ

相場師は他人の意見や他人の行動に流されていてはいけない…。
多勢の反対をいく『人の行く裏に道あり花の山』と同じような意味合いだね
相場のことは相場にきけ
『相場のことは相場にきけ(そうばのことはそうばにきけ)』

相場は生き物。
相場の行方は、相場だけが知っている…。
「相場の見通しが不透明なときには、相場の流れをよく見て素直に従った方がよい」…ということです

相場がどう動くのかは相場だけが知っている…かぁ。
自分の判断だけを信じるのではなく、相場の動きにしっかりと向き合うことが大事なんだね
まとめ

有名な相場格言はまだまだありますよ。
次回は第4弾です。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました♪
