お世話になります。はいさび です。
日本経済全体の状況をザックリ見るのに、「日経平均株価(日経225)」「TOPIX」「JPX日経400」などの指数は(あくまでも目安ですが)参考になります。
でも、「どの企業に投資しようかな?」と考えるとき、目安とするにはスケールが大きすぎますよね?
ですから、“どういった産業(業種)が調子がいいのか?悪いのか?”がわかったら、日本経済の状況もより把握できますし、投資をするときにも役立つのではないかと思います。
今回は「東証33業種」「業種別株価指数」について学びます。
★今回のポイント★ ①東証33業種とは、東証に上場している銘柄を業種別に33のグループに分類したもの ②株式市場に上場した企業は業種別に分類され、証券コード(4桁の番号)が割り当てられる ③業種別株価指数は、株式市場の相場全体(業種別)の騰落の傾向をつかむのに役立つ(同じ業種に分類された銘柄は株価の動きが似てくる)
東証33業種とは?
「東証33業種(とうしょうさんじゅうさんぎょうしゅ)」とは、東証(東京証券取引所)に上場している銘柄を業種別に33のグループに分類したものです。

…でも、1つの企業でもいろいろな事業をしているよね?
どうやって業種別に分けるの?
いくつかの事業をおこなっている企業は多くあります。
どのグループに属すかは、上場時点での主な業種(いちばん売上高が大きい主要な事業)をもとに分類されます。
この銘柄のグループのことを「セクター」といいます(セクターは業種別だけでなく、発行株数、株価、技術や開発など、いろいろなテーマで分ける場合があります)。

株式市場に上場した企業は業種別に分類され「証券コード(しょうけんコード)」という4桁の番号が割り当てられます。
証券コードは業種によって番号がだいたい決まっているんですよ(目安なので覚える必要はありません^^)
業種 | 東証33業種 | 証券コード |
---|---|---|
水産農林業 | 水産・農林 | 1300~ |
鉱業 | 鉱業 | 1500~ |
建設業 | 建設 | 1700~ |
製造業 | 食料品 | 2000~ |
繊維 | 3000~ | |
パルプ・紙 | 3700~ | |
化学 | 4000~ | |
医薬品 | ||
石油・石炭 | 5000~ | |
ゴム | 5100~ | |
ガラス・土石 | 5200~ | |
鉄鋼 | 5400~ | |
非鉄金属 | 5700~ | |
金属製品 | 5900~ | |
機械 | 6000~ | |
電気機器 | 6500~ | |
輸送用機器 | 7000~ | |
精密機器 | 7700~ | |
その他製品 | 7800~ | |
卸売業 | 卸売業 | 8000~ |
小売業 | ||
金融保険業 | 銀行 | 8300~ |
証券・証券先物 | 8600~ | |
保険 | 8700~ | |
その他金融 | ||
不動産業 | 不動産 | 8800~ |
運輸・情報通信業 | 陸運 | 9000~ |
海運 | 9100~ | |
空運 | 9200~ | |
倉庫・運輸 | 9300~ | |
情報・通信 | 9400~ | |
電気・ガス業 | 電気・ガス | 9500~ |
サービス業 | サービス | 9600~ |
(大まかにですが)「証券コード」の上2ケタは業種をあらわしており、下2ケタの数字が小さい(若い)ほどその業種の代表的な銘柄であることが多くなっています。
業種別株価指数とは?
「業種別株価指数」(ぎょうしゅべつかぶかしすう)とは、上場企業を業種別に分類して算出される指数です。

代表的なものとして「東証(33)業種別株価指数」と「業種別日経平均株価(日経500種平均株価)」があります。
「東証(33)業種別株価指数」とは、東証1部に上場している企業を33業種別に分類して、時価総額加重方式により算出される指数です。(TOPIX(東証株価指数)を補完する株価指数のひとつです)。
また、「業種別日経平均株価(日経500種平均株価)」とは、日経500種平均株価の採用銘柄(500銘柄)を36業種に分けて算出される平均株価です。
(日本経済新聞社が、過去3年間の売買高、売買代金、時価総額をランキングした結果の上位500銘柄を採用し、日経平均株価と同じ「ダウ式」により算出しています)。

業種別株価指数を見ると何がわかるの?

業種別株価指数は、株式市場の相場全体(業種別)の騰落の傾向をつかむのに役立ちます。
同じ業種に分類された銘柄は株価の動きが似てくることがよくあるんですよ。
(騰落(とうらく)とは、株価の上がり下がり(騰貴(とうき)と下落(げらく))のことです)
たとえば、業種別にみて銀行グループに属している銘柄の株価が全体的に値上がっている場合、「今日は銀行セクターが上げている」などといいます。

どの業種の株価が上昇傾向にあるのか、もしくは下落傾向にあるのかがわかるから目安になるね!
まとめ
- 東証33業種とは、東証に上場している銘柄を業種別に33のグループに分類したもの
- 株式市場に上場した企業は業種別に分類され、証券コード(4桁の番号)が割り当てられる(証券コードは業種によって番号がだいたい決まっている)
- 業種別株価指数とは、上場企業を業種別に分類して算出される指数で、東証(33)業種別株価指数と業種別日経平均株価(日経500種平均株価)がある
- 業種別株価指数は、株式市場の相場全体(業種別)の騰落の傾向をつかむのに役立つ(同じ業種に分類された銘柄は株価の動きが似てくる)

業種ごとの傾向を知り、株投資をする際の参考にできるといいですね。
ここまでお疲れさまでした!
つぎの「株基礎(4)」では「時価総額」について学びますよ^^
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