お世話になります。はいさび です。
株は買いから入る場合、当然ですが「安いときに買って、高いときに売りたい!」ですよね♪
…とはいえ、その株が“安いのか高いのか”、どうやって判断したらいいのでしょうか(-“”-)?
割安性をはかる指標には代表的なものとして「PER(株価収益率)」や「PBR(株価純資産倍率)」などがあります。
今回は「PBR」について学びます。

★今回のポイント★ ①PBR(株価純資産倍率)とは、株価がBPS(1株あたり純資産)の何倍まで買われているか(1株あたり純資産の何倍の値段がつけられているか)をみるもの ②PBR=1倍とは、株価と解散価値(BPS)が同じ水準ということ ③PBRの数値は、低いほど割安、高いほど割高と判断される
PBR(株価純資産倍率)とは?

割安性をはかる指標のひとつ「PBR(ぴーびーあーる)」についてみていきましょう!
PBRとは、株価純資産倍率(かぶかじゅんしさんばいりつ)のことで、
Price Book-value Ratioの頭文字です。
「PBR(株価純資産倍率)」とは、株価がBPS(1株あたり純資産)の何倍まで買われているか(1株あたり純資産の何倍の値段がつけられているか)をみるものです。

ちょ、ちょっと待って!
「PBR」の説明の前に、まず「BPS」について教えて!
BPS(1株あたり純資産)とは?
「BPS(1株あたり純資産)」とは、企業が持つすべての資産の総額から、負債の額を差し引いた金額(純粋な資産)です。

BPS(びーぴーえす)とは、1株あたり純資産(ひとかぶあたりじゅんしさん)のことで、Book value Per Shareの頭文字です。
なんらかの理由により会社が解散した場合、(負債をすべて返済した後)残ったお金を株主に分配するのですが、その資産となるため「解散価値(かいさんかち)」ともいわれるんですよ。
純資産とは、企業が返済する必要のないお金のことで、これが多いほど、その企業の資産状況は安定する傾向にあります。
(純資産は株主が出資したお金に、企業が利益を出した分を上乗せしていったものなので、株主から預かっている資産ともいえます)。
なぜ“1株あたり”で純資産を割り出すのかというと、発行済み株式数の量に関わらず、どの企業にどれくらいの資産があるのかをはかることができるからです。

BPSは、その企業が持っている純粋な資産が1株あたりどれくらいなのかをみるもの…っていうことだね。
ところで、解散価値って何?

「解散価値」とは、会社が解散した場合、株主にどれぐらい資金が返ってくるか(投資家の手元に残る価値)を示すものです。

えぇ~!じゃあ、純資産は多くないと大変だよね!?
と、いうことは「BPS」の数字が大きいほうがいいっていうこと?

「BPS(1株あたり純資産)」は、現在の株価が企業の資産価値(解散価値)に対して割安か割高かを判断する目安となるんですよ。
BPS(1株あたり純資産)=純資産÷発行済み株式数で算出されます。
BPS(1株あたり純資産)は、企業の安定性を見る指標で、BPSが高ければ高いほどその企業の安定性は高いことになります。
PBR(株価純資産倍率)とは?

さっき、“「PBR(株価純資産倍率)」は、株価が「BPS(1株あたり純資産)」の何倍まで買われているかをみるもの”っていっていたけど…。
PBRのことについてくわしく教えて!
「PBR(株価純資産倍率)」とは、その企業の「純資産」からみて今の株価が割安か割高かどうかを判断する指標です。
PBR(株価純資産倍率)=株価÷BPS(1株あたり純資産)で算出されます。

これにより、株価が1株あたり純資産の何倍になっているのかがわかるんですよ。
PBR(株価純資産倍率)=1倍とは、株価と解散価値が同じ水準ということです。
(「PBR=1倍」が、株価の底値(下限)のひとつの目安とされますが、長い間1倍以下の銘柄も多いため、それだけでは底値とは判断できません)。
PBRの数値は、低いほど割安、高いほど割高と判断されます。

たとえば、PBRが2倍だとしたら、企業が解散するとき、株式の購入金額の半分しか戻ってこない(純資産よりその企業の価値の方が高い)、という見方をします。

いまいちよくわからないよ…

「BPS(1株あたり純資産)」は、帳簿上の資産を計算した金額です。
でも、企業にはそれに加えて帳簿に載っていない価値(土地や有価証券、技術やノウハウなど)も蓄えられていますよね?
ですから、企業の価値は純資産以上になるはずなんです。
つまり、株価は1株あたり純資産以上である「PBR1倍以上」の状態であるはず…ということです。
PBRが1倍以下というのは、企業が持っている純資産の額より時価総額(その企業の価値)のほうが安いことを意味しています(継続的に事業をおこなうより解散した方が株主の利益になる場合があります)。

えぇ~!?PBRが1倍以下ならお買い得でいいなって思っていたのに…。
こういう銘柄には投資しない方がいいよね?
PBRが1倍を下回る理由は、赤字で経営状態がよくない場合、(今は赤字ではないけれど)将来性がないと考えられている場合、また、優良企業だけど何らかの理由で一時的に大きく株価が下がっている場合…などがあります。

将来性がある優良企業なのに、市場全体の暴落につられたり、何らかの理由で一時的に大きく株価が下がっている場合には、絶好の買いチャンスになるかもしれませんよ^^

そうか!業績がいい優良企業であれば、いずれ見直されて少なくともPBR1倍までは株価が上がるかもしれないよね!?

それに、株価が下がっている場合でも「PBR1倍付近で下げ止まるかも…」と期待できるかもしれません。

PBRって投資判断するときのものさしになるね。

でも、PBRだけをみて判断することはできないんですよ。
他の銘柄と比較して、割安なのか割高なのかをみるようにしましょうね。
まとめ
- PBR(株価純資産倍率)とは、株価がBPS(1株あたり純資産)の何倍まで買われているか(1株あたり純資産の何倍の値段がつけられているか)をみるもの
- BPS(1株あたり純資産)とは、企業が持つすべての資産の総額から、負債の額を差し引いた金額(純粋な資産)のことで、「解散価値」ともいわれる
- 解散価値とは、会社が解散した場合、株主にどれぐらい資金が返ってくるか(投資家の手元に残る価値)を示すもの
- BPSは、現在の株価が企業の資産価値(解散価値)に対して割安か割高かを判断する目安となる企業の安定性を見る指標
- BPS=純資産÷発行済み株式数で算出される(BPSが高ければ高いほどその企業の安定性は高い)
- PBR(株価純資産倍率)とは、その企業の「純資産」からみて今の株価が割安か割高かどうかを判断する指標
- PBR=株価÷BPS(1株あたり純資産)で算出される(株価が1株あたり純資産の何倍になっているのかがわかる)
- PBR=1倍は、株価と解散価値(BPS)が同じ水準ということ
- PBRの数値は、低いほど割安、高いほど割高と判断される
- PBRが1倍を下回る理由は、赤字で経営状態がよくない場合、(今は赤字ではないけれど)将来性がないと考えられている場合、また、優良企業だけど何らかの理由で一時的に大きく株価が下がっている場合(この場合は絶好の買いチャンスになるかもしれない)などがある

ここまでお疲れさまでした♪
PERと同じく、PBRも他の指標などを参考にして総合的にみましょうね。
次の「株基礎(7)」では「ROE」「ROA」について学びますよ^^
よろしければ↓こちらへどうぞ

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